ナイトメアハンター・ディープ

ナイトメアハンター=ディープ (ログインテーブルトークRPGシリーズ)

ナイトメアハンター=ディープ (ログインテーブルトークRPGシリーズ)


先週、ナイトメアハンター・ディープ(以下NHD)が無事発売された。
藤浪智之氏が、前々から企画していたにも拘らず、
常時「発売日未定」のところに書いてあったシステムなので、
こうして無事に発売の運びとなったことは何とも感慨深い。

尤も、藤浪智之氏の生み出した土台は、現プロデューサーである
鈴木銀一郎氏、小林正親氏の手により見事に破壊されたようだが。
(季刊R・P・Gを読むだけでも、その様子は分かる)

私は新し物好きなので、先日に早速、このシステムをプレイする機会を設けた。
感想から言うと、なかなか私好みのシステムである。

私は戦いのためだけに作られたシステムは、あまり好みではない。
その点、このNHDと言うシステムは、「悪夢」と呼ばれる敵を打ち破るため、
取り付かれた人間の心の闇を払うキーワードを「弱点」と言うルールにしている。
弱点を突き、取り付かれた者自身に心の闇を払うように問いかけることによって、
戦闘なしで悪夢は傷ついてゆく。そのようなシステムだ。

これだけだと口プロレスゲームかと思われるかもしれないが、
私としては久々に「情報収集が大切な現代モノのシステム」が出てきた、
という点でもこのシステムを評価している。
なぜから相手の情報を掴むことが、勝利に直結するのだからだ。
(少し違うが、真・女神転生TRPG魔都東京200Xも情報収拾が大事なゲームだ)

・「達成値」と「目標値」を誤用している?
・重要なルールが前書きに書いてある
・数字がバラけ過ぎていて期待値があまり当てにならない
・超能力の使用方法があまりにGMに対して依存しすぎている
・サンプルキャラクターがどんなキャラなのか分かり辛くて使い辛い
・サンプルシナリオ2のあらすじがあらすじになっていない

突っ込みどころは今思いつく限りではこんなところだが、
こういう欠点を鑑みても、NHDは面白いシステムだと私は思う。
(少なくとも同著者の「扶桑武侠傳」よりはいいシステムになった)

今後もまた、どこかでGMをしてみたいと思っている。